来季の先発ローテーション定着を目指すソフトバンク杉山一樹投手(24)が、宮崎秋季キャンプで「ブルペンほぼ皆勤」の精力的な投げ込みを見せている。

課題の制球難解消へ、新フォームを体に覚え込ませるために、ここまで12日間で実戦があった日などを除く10度のブルペン入り。計1500球以上を投じたという。最終クール2日目の17日も約70球を投げた右腕は「ぼくなりの手応えはすごくあります」と充実感をにじませた。

今季は首脳陣の高い期待もあり、開幕ローテーション入りし、9試合に先発した。だが制球に苦しむことも多く、1勝止まり。最速160キロの直球を生かしきれなかった。今キャンプでは新任の斉藤コーチと二人三脚で投球フォームを修正。杉山は「投げないと覚えないこともある。キャッチボールでやっても、傾斜で投げないと意味がない。シャドーもボールを投げないので」とブルペンでの投球練習にこだわり、新たな形を染みこませた。

鬼気迫る投げ込みの収穫は十分で、杉山は「以前よりコントロールできるようになってきた」とうなずいた。キャンプは18日で打ち上げとなるが「休んだら忘れてしまうタイプ。体は元気なので、投げ続けたい」と、オフも筑後のファーム施設やペイペイドームなどで投球練習を続けるつもりだ。「だめだったら、もういいです。それくらいの覚悟でやりたい」。環境さえあれば、大みそかも三が日も腕を振る。それほどの覚悟で23年シーズンに臨む。【山本大地】

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