阪神梅野隆太郎捕手(31)が正妻&チーム野手最年長の自覚を示した。2日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3年契約2年目の来季は現状維持の1億6000万円でサイン。すでに岡田監督から正妻を明言されている背番号2は、表情を引き締めた。

「いつになったら正捕手と言われるのかと思いながらもがいた。監督にそういう(正捕手の)方針でいくと言われ、責任をもってやっていかないといけない」

今季の捕手は坂本らとの併用で、スタメンマスクは昨季の125試合から80試合と減少。だが、来季は出番が一気に増え、扇の要としてチームをまとめるモチベーションも一層高まる。

41歳糸井嘉男氏の現役引退により、31歳ながら来季はチーム野手最年長になる。ベテラン不在で大幅に若返るため、後輩とのコミュニケーションも重視する。11月の高知・安芸秋季キャンプでは、ブルペンで若手投手全員の球を受けて助言。岡田監督が見つめる中でのシートノックやフリー打撃でのピリッとした空気に変化を感じた。リーダー格として「(自分も)チームが強くなるために、愛のムチは大切」と厳しくも温かい言動で引っ張る覚悟だ。

個人の目標は3年ぶりのゴールデングラブ賞と初のベストナイン受賞。阪神捕手で達成すれば05年の矢野前監督以来のダブル受賞だ。チームの目標はもちろん、アレだ。「2位も6位も一緒。ずっと優勝としか言っていない。悔しいシーズンを送る日々の方が多いので、来季こそはという意気込みで臨みたい」。ニューリーダーが18年ぶりVをけん引する。【三宅ひとみ】

○…1軍定着を狙う来季3年目の栄枝が全身ブルーで鳴尾浜に登場した。青色ベースの迷彩柄の上下にミットも青。「(メーカーに)提供していただいたものなので…」。サッカー日本代表に触発されたわけではないが、青色ミットは来季使用する考え。早朝のサッカーW杯スペイン戦の勝利は生中継で見届け、「日本代表って、すごい影響力がある」と感激していた。

○…来季2年目の豊田が後輩に刺激だ。ドラフト1位の中大・森下翔太外野手(22)は、東海大相模の3学年下の後輩。中学時代に所属した戸塚シニアでも後輩に当たる。ただ、プロでは同じ右打ちの外野手でライバルになる。鳴尾浜で練習した豊田は「(森下は)期待されて入ってきているので、負けないように頑張りたい」と力を込めた。

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