イチローさんのように-。阪神近本光司外野手(28)が4日、スポーツ振興への熱意を言葉にした。地元の兵庫・淡路市で初めてスポーツ教室を実施。集まった小学校低学年約60人と楽しく体を動かした。

イベント終盤の質問会では、少女から憧れの選手を問われた。「イチローさんが好きでした。イチローさんみたいに足を上げて打っていました」。野球に打ち込む多くの少年少女がそうだったように、近本もイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に憧れた。今もリスペクトは尽きないが、目線は当時と違う。「イチローさんはどの立場でも、やることが明確。僕も引退したらやりたいことはやっていきたい」。

イチロー氏はこの日、静岡の富士高校グラウンドで高校生を指導。枠にとらわれず野球振興に動く姿に共鳴する。「特にこの年齢は体を動かすことが大事。スポーツ人口をどんどん増やしていけたら」。淡路市のスポーツ親善大使として、今後もスポーツ振興に力を入れていくつもりだ。まずは淡路島から。ゆくゆくは日本中に。イチロー氏のような伝道師を目指し、背中で見せ続ける。【中野椋】

○…村上が投手近本を打ち砕いた。地元の兵庫・淡路市内で行われたスポーツ教室に参加し、打者村上として近本と硬式球でガチンコ対戦。左中間へ鋭い当たりを放ち、智弁学園(奈良)3年のセンバツ決勝でサヨナラ打を放った打棒を見せつけた。「まだまだ自分は打てそうだなと思いました」と笑顔。「近本さんに負けないくらいやっていきたい。開幕ローテに入って、1年間守り切ることが目標」と力強かった。