巨人ドラフト3位の国学院大・田中千晴投手(22)が8日、川崎市のジャイアンツ寮に入寮した。

持参したのは「アコースティックギター」。浪速高野球部の激励会で同期からプレゼントされたもの。「弾き語りとかすると、リフレッシュになる」というアイテムになる。十八番は秦基博の「ひまわりの約束」だ。将来、お立ち台で披露する意欲を問われると、「そうですね。そう思っています」と前向きに検討した。

音楽一家に育った。父康雄さんはトランペットをたしなみ、母三知代さんは電子オルガンの先生。音大卒や絶対音感を持つ親戚もいる。自身も自然と音楽の世界に引き込まれ、「中学1年生くらい」からギターを弾くようになった。

野球にも生かしてきた。「僕はフォームの中でリズム感だったり、そういうところを大事にしているので、音楽というのはすごくスポーツとつながりがあるのかなと思って続けてきた」。試合前はリズムの速い曲を聴き、気分を上げてマウンドにも立ってきた。

最速153キロで、キレのいいフォークに緩いカーブも武器の右腕。「やっぱりワクワクという気持ちが一番。プロ野球では子供たちに夢を与えたい」と意気込んだ。