西武の新人合同自主トレが9日、埼玉・所沢市の球団施設で始まった。

ドラフト1位の蛭間拓哉外野手(22=早大)は7日に憧れの栗山と対面し、打撃練習も見学した。取材場所で振り返ると「いろいろなことを学びたいです」という栗山が、壁面に大きく描かれていた。「自分は西武鉄道を使っていたので、電車にも選手が載っているのを見ていてかっこいいなと思っていたので。自分もいずれは電車とかこういうところに載れるような選手になりたいです」と夢見てスタートを切った。

ドラフト2位の古川雄大外野手(18=佐伯鶴城)は、同郷大分の先輩にあたる源田から「無理せずのんびりやっていこうよ」と声を掛けられたという。「大分県のプロ野球選手はすごい人がかなりいるので、負けないような、恥じないような選手にならないといけないと思うので」。なお、部屋にある飲み物は全て常温で「ちょっと冷たいもの飲みたいなって。冷蔵庫近々買おうかなと思います」。

同4位の青山美夏人投手(22=亜大)は球団施設の大きさに感服した。「室内練習場も大きくて、ウエート場もフリースペースがすごいでかくて。自由に何でも自分が考えたことができるなと思ったので、そこは考えながらやっていこうと思います」。第3クール前後でのブルペン入りを見すえながら、徐々に体を作っていくつもりだ。

同6位児玉亮涼内野手(24=大阪ガス)も青山同様に、驚いた。「今まで野球やってきた中で、小、中、高、大、社とやってできたんですけど、ここまでそろってる設備はなかなか見たことがなかったです。すごく感動というか、野球に専念できる環境が整ってるなと感じました」。目標とする源田にもあいさつ。「早くなじめればなと思います」と話していた。

同3位の野田海人捕手(17=九州国際大付)は「高校の時は(寮が)2人部屋だったので、今は寂しいです」と明かし「一番楽しい時間は山田といる時間です」と笑った。「ジャパンの時はバッテリーを組めなかったので、ここでバッテリーを組んで日本一を目指したいです」と夢を見る。

その同5位、山田陽翔投手(18=近江)はキャッチボールでも真上から強めの球を投げ込んだ。「野田とは入寮させてもらってから、室内でキャッチボールもさせてもらいました。すごく投げやすかったです」。初の寮生活。「困ってるところはないです。滋賀県が恋しいぐらい。ホームシックはなってないんですけど、いま滋賀県、何してんのかなとかは考えてました」と名言?を残した。

育成ドラフト1位野村和輝内野手(19=日本海・石川)は、独立リーグで1年間プレーし、西武にドラフト指名された。「1年で行けなかったら(野球を)やめると思っていたので。他にもできることあるかなと思っていたので、割り切ってやらないと、長くいる場所でもないので」。他にもできること-。万一指名漏れしたら「定食屋を」と考えていたという強打者。「今年、支配下になります」と強く言い切った。

同2位日隈モンテル外野手(22=四国IL・徳島)は、近くでサッカーボールを使って体を動かす中村、源田らを見つめた。「サッカーをしている皆さんの方が目立っていた。僕もそれまでの選手になりたい。目立てる選手」と誓った。自主トレでのビブスは「MONTELL」。名字の「HIGUMA」ではなかった。自分からお願いしたという。「HIRUMA(=ドラフト1位蛭間)とめっちゃ似てるので」。

同3位三浦大輝投手(22=中京大)は「ご飯も含めて本当に設備がすごいので。ちょっとなんか、ぜいたくすぎるって感じですね、自分からしたら」と感動し、プロとして歩み出した。趣味は銭湯。「多い時は週7…毎日ですね。お小遣いが全部飛んでっちゃうんです」と大学時代を笑いながら回想。感情を出すスタイルで投げ、その疲れをぬるま湯でいやすそうだ。

同4位是沢涼輔捕手(22=法大)はそこそこ離れた距離ながら、いきなり強烈なスローイングを見せた。早くもチームに浸透しつつある“火縄銃”のさく裂に「けがは一番だめだと思うんですけど、抑えすぎも良くないなって思うので。自分の中でできる最大限を、今日は出しました」と振り返った。憧れの先輩柘植からも「ちょっとエグいの投げてみろ」と期待され、見事に応えた。【金子真仁】

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