やっぱり“村神様”ヤ! ヤクルト村上宗隆内野手(23)が“ほぼランニング弾”となる一打で、チームを2年連続の開幕3連勝に導いた。

同点の8回先頭、広島松本から右翼フェンス上部を直撃する大飛球を放つと、右翼手の野間が打球処理を手間取る間に一気に本塁を陥れた。記録は二塁打と失策となったが、神懸かり的な“決勝打”に本拠地神宮は大盛り上がり。球団史上初のリーグ3連覇へ好スタートを切った。

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おなじみの「確信歩き」から悠然と走り始めた村上が、二塁手前でギアを2段階上げた。8回無死、広島松本の高め直球を捉えた打球は高々と右翼へ。「もう、いったと思いました」と納得の一打が逆風に押し戻されて、フェンスを直撃。右翼手の野間がジャンプ後に体勢を崩して捕球に手間取る間に、3年連続で2ケタ盗塁をマークする俊足を飛ばし、勝ち越しのホームイン。終盤で勝利を呼び込む値千金の一打に「いったと思ってゆっくり走っていたんで。次からちゃんと走ります、はい」と笑顔で振り返った。

世界で戦う同世代の前で結果を残した。この日はテレビ番組を通じて交流のある男子バレーボール日本代表の西田有志(23)が観戦に訪れていた。試合前には「結婚おめでとうと言いました。W杯(9月開幕)があるみたいなので、頑張ってねという話はしました」という。自身はWBCで世界一を経験。競技は違えど日本を代表して世界に挑む「同志」の前での活躍に「よかったです。ホームランじゃないですけど」と納得の表情を見せた。

開幕戦第1打席の本塁打以来となる安打が決勝点につながり、広島を相手に開幕3連勝。4番として「チームとしていいスタートを切れたので良かったです」と言いつつも、「自分の中ではまだまだ打てる部分もたくさんありますし、もっともっと、やらないといけない」と引き締めた。「世界一」を目指す村神様のバットから、今季も目が離せない。【鈴木正章】

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