初の開幕ローテーション入りを果たした阪神才木浩人投手が、7回途中4安打1失点の快投で今季初勝利を挙げた。

前日は投手8人でつないだサヨナラ勝利。岡田監督から「リリーフいないぞと言っときます」と期待されていた。「今日僕が頑張らないと、というのはあった」と気合十分のマウンドだった。

この日の最速は球場表示で155キロ。速球にフォークもさえ、8三振を奪った。「まっすぐもフォークも良かったし、スライダーでもカウントを取れた。全体的に良かった」。7回1死一塁で降板するまで、二塁を踏ませなかった。3月6日の侍ジャパンとの強化試合で大谷から被弾してから、フォークの握りを改良。しかし前日1日のブルペンで「悪くない感触だった」と、従来の握りに戻した。「変える前より良くなってると思う。しっかり空振りも取れている」。試行錯誤が実った。

昨季は右肘のトミー・ジョン手術から3年ぶりに復活したが、リハビリ明けを考慮されて登板間隔を空けていた。今季は中6日での先発を目指している。この日は107球を投げ、1軍の公式戦では19年5月1日広島戦以来の100球超え。「7回投げきるつもりでいったし、全然投げきれた感じもある」と万全を強調した。開幕3連勝に貢献し、お立ち台では「楽しんで投げることができました」と笑顔。飛躍の1年が幕を開けた。【波部俊之介】

○…才木の両親が一塁側内野席で観戦し、今季初勝利を喜んだ。今季は初の開幕ローテーション入り。登板前に、母久子さんは「見ていて私もドキドキばっかり。(リハビリで)3、4年ほど息子がいない分、ある意味、阪神の試合を楽に見られていた。(緊張が)復活したなって。18年、19年あたりの時を思い出します」と話していた。今年の春季キャンプでは間近で息子のブルペン投球を見学。「楽しそうに投げてました」と今季の活躍を期待していた。

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