阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22)が、3試合連続打点で開幕4連勝に大きく貢献した。2回に自らの犠飛で1点を先制。その後、同点とされて迎えた4回1死一、二塁の第2打席だった。広島先発九里の132キロのフォークを強振した打球は、左中間フェンス上部を直撃。あと数センチでプロ1号となる大きな一撃で、再び一時勝ち越しとなる適時二塁打を決めた。

「少し崩されましたが、しっかり振り切ることができましたし、良い感触でとらえることができました。球はよく見えていました」

隙のない走塁も光った。5回2死一塁の第3打席は2番手島内の初球、152キロ直球を右前打。送球間を縫う好走塁で二塁を奪い、広島投手陣にプレッシャーをかけた。マルチ安打は2試合連続。「自信は多少なりとも、ついていきました」。人生初のマツダスタジアムで躍動し、日に日に手応えを深めている。

岡田監督も「森下が一番タイミングおうとったな(笑い)」と非凡な打撃センスをたたえた。ルーキーながら6番を任され、DeNAとの開幕2戦目に初安打&初打点を記録すると、3戦目は2安打2打点でプロ初お立ち台も経験した。勢いそのままアグレッシブにプレー。敵地マツダスタジアムにきても、背番号1の勢いが止まらなかった。

打率は3割8分5厘のハイアベレージで、5打点はリーグ3位。得点圏も6打数3安打で打率5割を誇り、勝負強さが際立つ。「(佐藤)テルさんが打席に入ると、2死でも打席が回ってくると思ってネクストにいる。明日あさっても続けて打点を取れればなと思います」。すでに強打者の自覚はたっぷり。たくさん走者を置いて、おいしい場面で回ってこい。頼もしい若虎が、ますます打線を勢いづける。【三宅ひとみ】

【関連記事】阪神ニュース一覧