阪神岡田彰布監督(65)が、広島新井貴浩監督(46)との「師弟対決」第1ラウンドを制した。前回監督を務めた08年に選手の間柄で戦った2人が、15年の時を経て監督同士で初対決。昨季幾度となく終盤で逆転負けし、開幕から9連敗を喫した広島を振り切った。

岡田監督 新井よりも、球場を意識するよな。やっぱり後半なって、接戦、シーソーゲームなったら嫌なイメージというかな。選手も去年の(イメージを)持っているかも分からんしな。俺は去年知らんから。どっしり座っとるだけやけど。同点まではOKやと思っていたけどな。

新井監督は現役当時、広島在籍中の07年オフに国内FA宣言し、岡田監督率いる阪神に移籍した。直近2シーズン連続100打点超えの大砲に、岡田監督は「当然クリーンアップよ」と期待を寄せ、宣言通り開幕から3番で起用を続けた。新井監督も期待に応える活躍で、08年は阪神が序盤から首位を独走。だが、夏の北京五輪で腰を疲労骨折して離脱。失速したチームは巨人に最大13ゲーム差をひっくり返され、岡田監督が電撃辞任に追い込まれた。

今年の開幕直前の3月26日。NHK「サンデースポーツ」のセ・リーグ監督座談会で、岡田監督が新井監督に“先制口撃”を見舞った。15年前を振り返り、「僕は迷惑しましたけどね」といじって苦笑い。同席した巨人原監督は「(優勝は)新井君のおかげだよ」と冗談交じりに感謝していた。そんな“因縁”もあった注目の初対決。貫禄を示した岡田監督は、いつになくご機嫌だった。【古財稜明】

<岡田監督語録>

-広島に競り勝った

岡田監督 あんまヒット出んかったけど、うまいこと点取っていったけどな。広島も負けてて、本拠地帰ってやから、そんなにすんなりいくとは思わんかったからな。もう1、2点あればあれやったけど。そらお前、向こうも3連敗できてるから、本拠地で初戦で勝つっていう…。だから去年(球場から帰りの)タクシーの中で何回(ラジオで)聞いたか。勝ったと思ったら延長なって追いつかれたとか。昨年久しぶりに解説きた時にそんなんばっかりやったから。またそれもよぎった、ちょっと(笑い)。悪いのがよぎる。

-この勝ちは大きい

岡田監督 そうやな。同点なったけど、浜地もな。西(勇が浴びた)のホームランももったいなかったけどな。浜地にしても追い越されんかったのは、何とかなるいうかな。その後すぐ1点取り返したから。まあまだ、落ち着いて野球できへんよ、はっきり言うて、そやで。そら明日も向こうは必死でくると思うしな。

-4番が打って連勝が伸びるのは大きい

岡田監督 それは大きい大きい、おーん。四球がうまいこと絡んでな、ほんまそうよ。ヒットの割にはやっぱりチャンス、四球でチャンスつかめるしな。

-7回石井、8回浜地。勝ちパターンは試合をやりながらと話していたが

岡田監督 いや、もう最初から石井やったよ。西がホームランじゃなしに(相手が)つながっても、次は石井いく予定やったから。

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