オリックスが打ちまくって、今季初の4連勝を飾った。先発全員がマルチ安打をマークし、今季最多22安打、今季最多タイ9得点。中嶋監督も「今日“は”よくやりました」と爆発した打線をねぎらった。

火を付けたのは「8番左翼」で今季初先発した小田裕也外野手(33)だった。1点を追う2回1死、フォークを捉えて中前打を放つと、ここから3連打で同点。中川圭の3ランも飛び出し、一挙8安打6得点につなげた。「打線がつながって良かったと思いますし、自分が出て得点できたというのはうれしく思います」。2回までに先発全員が安打を放ち、まさに打線が束となってたたみかけた。

この日は開幕から先発を続けてきた杉本が欠場。代わってグラウンドに立ったのが、プロ9年目の小田だった。「カバーできるとは思わないですけど、自分が出来ることをしっかりやれるように準備はしたい」。今季はここまで主に代走や守備固めで12試合に途中出場。バットを構えたのは3打席だった。「ここ2年くらいはなかなか打席に立つことが少ないので、打撃練習で自分の形だったりをしっかり作れるように」。試合前にいつでも出られる準備を整えている。

猛打賞の活躍も「先発で出場しようが、どこから行こうが、変わらず準備はしていくだけ」と心構えはぶれない。先発全員のマルチ安打は、近鉄が04年7月24日西武戦で記録して以来19年ぶり。頼れる仕事人が、首位キープの猛打を呼び込んだ。【磯綾乃】

▼オリックスは先発した9人がマルチ安打を記録するなど22安打。9人以上が複数安打をマークしたのは、14年8月9日ロッテ戦で10人が記録した西武以来17度目。先発全員のマルチ安打は04年7月24日西武戦の近鉄以来10度目で、オリックスでは阪急時代の40年4月6日南海戦、78年6月7日クラウン戦に次ぎ45年ぶり3度目だ。この日のオリックスは9得点。9人以上がマルチ安打して1桁得点は今回が初めてだった。なお、オリックスの1試合22安打以上は10年6月7日広島戦の25安打以来、13年ぶり。

▽オリックス中川(2回に勝ち越し3号3ランなど5打数2安打3打点)「打球が少し上がり過ぎたかなと思っていたので、なんとか届いてくれてよかったです」

▽オリックス田嶋(6回8安打2失点で3勝目)「野手のみなさんが序盤から得点を積み重ねてくれたおかげで、なんとか粘り強く6回までゲームを作ることができたと思います」