ソフトバンクは新庄日本ハムに3発を食らい、引き分けを挟んだ連勝が3でストップした。首位オリックスとのゲーム差は今季最大タイの3。手痛い1発攻勢に屈し、3位に後退した。

1点リードの6回2死一塁。森を救援した2番手の松本裕が、6番マルティネスに痛恨の逆転2ランを献上した。中越えの打球を見送った右腕は、右手で頭をポンポンと2度たたいた。自分に活を入れたが、続く7番アルカンタラにも初球150キロを右翼席に運ばれた。2者連続の被弾で流れは一気に日本ハムへ。松本裕は「全部失投です」と肩を落とした。中継ぎ投手に黒星がついたのは、今季29試合目で初めてだった。

松本裕はリーグ最多タイ、15試合目の登板だった。昨季は「7回の男」として活躍。今季はワンポイント起用にも応えるなどフル回転してきた。それだけに藤本博史監督(59)も「ホームランは打たれるもんです。責められないです。いいピッチングをしてくれているので。使った僕が悪いですから」とかばった。

先発の森も2回、野村に特大の先制ソロを許した。チーム24被本塁打は、楽天と並びリーグワーストタイ。カード別で見ると、日本ハムに最多の8本塁打を許している。同カードは残り18試合を残しているだけに、急務の克服課題だ。

松本裕は「もう1回しっかり。1試合1試合、1球1球に重きを置いて、集中して投げていきたい」と悔しさをかみしめ、懸命に前を向いた。11日の3戦目はノー被弾で勝ち切り、4カードぶりの勝ち越しを決めたい。【只松憲】

▽ソフトバンク斉藤和投手コーチ(松本裕について)「明日からもチームがしんどい時に投げてもらわないといけない。反省は今日までにして、明日からまた頼りにしている」