試合時間4時間20分の延長ドロー。ソフトバンクは負けなかったが、勝てなかった。

「疲れましたね。最低負けなかったから良かったし、勝てるチャンスもあったし。そこは相手のいることですから。相手もそうだと思うし、(3連戦は)1勝1敗1分け、いいんじゃないですか」。割り切ったように藤本監督はそう言った。

2点を追う5回に周東の1号ソロで1点差とし、6回には1死から4連打で逆転に成功。初対決となった開幕3勝負けなしのオリックス先発山下を中盤に攻略。「(山下対策として)打撃コーチがミーティングしてくれて、速い球に対していつもより少し前で打つとか、そういうイメージで打ったのが成功したんじゃないですか」。ただ、1点のリードを守り切れなかった。8回からモイネロ-オスナの新勝利の方程式で必勝パターンに持ち込んだものの、8回にモイネロが2死二塁から代打福田に中前に運ばれ追い付かれた。

昨年のV逸で痛感させられた「1勝の重み」。追う立場にいるホークスとしてはドローに納得するわけにもいかない。移籍初登板だった助っ人ガンケルの粘投もあっただけに、延長戦を制してカード勝ち越しを決めたかったのは本音のはず。「延長10回、11回、12回はなかなかしんどいところやったけど、みんな頑張ってくれた。(1勝1敗1分けは)もう、全然OKです。相手は首位のチーム、日本一のチームなんやから」。藤本監督は悔しさをグッと胸にしまい込んで、移動のバスに乗り込んだ。【佐竹英治】

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