右腕コンディション不良で2軍調整していた阪神湯浅京己投手(23)が、26日の巨人戦(甲子園)から1軍昇格する。岡田彰布監督(65)が「今日から来るよ」と明言した。

当初は、この日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)で最終チェックとなる登板を済ませ、30日の交流戦開幕から合流するプランだった。前倒しでの昇格となるが、指揮官は「今日、2軍で投げる予定やったんや。それやったら1軍で投げさせたらええやんか。そんなもん」と説明。「ちょっと楽な(場面)なあ。7回とか6回ぐらいに」と、いきなりの守護神起用は避ける方針だ。

チームは直近13戦で12勝1敗と好調。ブルペン陣も、代役守護神を務めている岩崎らを中心にフル回転で勝利をつないでいる状況だ。湯浅の復帰は、救援陣の負担分散にもつながるといえる。

昨季最優秀中継ぎ賞に輝きブレークした右腕は、3月のWBCで侍ジャパンの一員として世界一奪還に貢献。帰国後も、開幕から守護神としての起用に応えるため、調整を続けた。3月31日のDeNAとの開幕戦(京セラドーム大阪)で今季初セーブをマークすると、7試合で5セーブ、防御率0・00。右腕の不調を訴え、4月16日に出場選手登録を抹消された。

慎重に復帰までの道のりを歩んできた。抹消されてから9日後の4月25日にネットスローを再開。翌26日にキャッチボールも再開し、距離と強度を徐々に前進させていった。肘への負担を数値化できる「パルススロー」を右肘に装着し、スタッフのタブレット端末を確認しながら投球を続けた。

17日の2軍中日戦で実戦復帰。計3試合の登板で3回2失点。直近では24日にベイサイドリーグ選抜との練習試合に登板し、1イニング無失点に抑えていた。「自分自身はいつでもいけます」と語っていた背番号65が、1カ月超の離脱を経て帰ってくる。

◆阪神湯浅の復帰過程

▼4月16日 右腕コンディション不良で登録抹消。

▼4月18日 鳴尾浜球場でリハビリ開始。

▼4月25日 鳴尾浜球場でネットスロー再開。

▼4月26日 鳴尾浜球場でキャッチボール再開。

▼5月6日 ブルペンで捕手を座らせての投球を再開。力感は「最後は7割くらいで投げました」。

▼17日 ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)で実戦復帰。先発で1回を3安打2失点。岡田監督が視察し、昇格について「日にちは決めていない」と説明。

▼20日 ウエスタン・リーグのオリックス戦(東大阪)で2度目の実戦登板。1回を3者凡退。

▼24日 独立リーグ、ベイサイドリーグ選抜との練習試合に登板し、1回無失点。

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