阪神2年目の桐敷拓馬投手(23)が今季初登板で先発し、7回5安打1失点、毎回の10三振を奪う快投でプロ初勝利を手にした。

初回からエンジン全開だった。巨人1番吉川への初球。149キロ直球でストライクを奪い、最後はフォークで空を切らせた。2番坂本を左飛、3番秋広は140キロのフォークで空振り三振。グラブを思い切りたたいて闘志をむき出しにした。

3回に1点を失ったが、その後得点圏に走者を置いたのは6回2死一、二塁のみという安定した投球を続けた。打線が0-1の7回に2点を奪って逆転。勝利投手の権利を手にしてマウンドを下りた。

“4度目の正直”だった。プロ1年目の昨季は春のキャンプからアピールして開幕ローテ入り。ただ、先発3試合で結果を出せず、2軍に降格した。「悔しい1年になった。来季に向けて本当にやっていかなきゃいけない」。そう誓った今季も開幕2軍スタート。必死に投球を見つめなおした。

5月18日の2軍中日戦(ナゴヤ)に先発し、8回を5安打2失点と好投。右腕のコンディション不良から調整登板に入った湯浅の視察に訪れた岡田監督の目に留まり、数少ないチャンスに手に入れた。青柳の代役を任された背番号47が、チームを6連勝に導き仕事を全うした。【三宅ひとみ】

阪神ニュース一覧はコチラ>>