ヤクルトが19年以来、4年ぶりの8連敗を喫した。借金は20年以来の9と膨らみ、V逸の危険水域に達した。

先発の高梨裕稔投手(31)が3回7安打3四死球で6失点と炎上。打線は相手を上回る13安打を放つなど、中盤以降に反撃したが、届かなかった。高津臣吾監督(54)の監督就任後では最長となる8連敗。27日にも敗れて、阪神が勝つと、ヤクルトは自力優勝の可能性が消滅する。

高津監督は序盤の6失点に「ちょっとコメントができないですね。そうですねコメントがないですね」とうめいた。「投手がこういう状況なので、打つ方にもいい連鎖というか、歯車がうまくかみ合わない。あまり弱音を吐くのも好きじゃないですし、強がりを言ってもしょうがないですけど、できることをできるメンバーで、今いるメンバーでしっかり戦う。それしかない」と話した。

9回は2死からの連打で一打同点の場面をつくり「多少の粘りは見せれたのかな。粘ったのかなと思いますね。2死からだったので非常に難しかったですけど」と話した。

ヤクルトの8連敗は、小川監督時代の19年5月14日から6月1日まで16連敗を喫して以来。借金9は、高津監督の就任1年目だった20年以来3年ぶり。同年は最終的に借金28の最下位だった。借金8までは07年の日本ハムが逆転優勝しているが、プロ野球の歴史で借金9以上から逆転優勝したチームはなく、3連覇に黄信号が灯った。

塩見泰隆外野手(29)が、下半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消された。高津監督は「(回復までの見込みが)いついつとはなかなか言いづらい。抹消するぐらいなので、理解して下さい」と状況を説明した。加えて、山田哲人内野手も下半身の張りで途中交代。今後の出場については「明日になってみないと分からない」と話した。

塩見の代わりに中堅に入った太田賢吾内野手が3安打、代わりに1軍に昇格した西浦直亨内野手が代打で今季初打席で適時打を放つなど2安打した。高津監督は「西浦も上がってきてね、太田もすぐスタメンでああやって答えを出してくれたので、よかったと思います」と話した。「やっぱりチャンスは与えてあげたいなと思っている。下で頑張っている人は。そういう意味では下にいる人にとっても励みになると思う」と評価した。