この1日で、西武佐藤隼輔投手(23)にはいろいろな声が届いた。

「昨日の降板後含めて、いろんな人から声かけていただきました。増田さんと平井さんとか『オレら、そんなのいっぱい経験してるから』とか言われて。そういう言葉をいただいて、そういった言葉もあって、なんとか今日は抑えられたと思います」

4日のDeNA戦の8回、4点リードで登板。連打後に自身の失策も絡み、失点し、そのまま大逆転負けを喫した。「大事な1勝というのを、勝てた試合であったと思うので、そこの流れを変えてしまったというのは大きな反省かなと思います」。

7回無失点好投の平良の白星も消えた。「平良にも昨日『ごめんな』って言って。平良は全然、もともと中継ぎやったんで、そんなやってないと思いますけど『オレもそんなことあるし』みたいな。全然気にすんな、的なことを言ってくれたので」。仲間たちの優しさに支えられた。

8回、この日も4点リード。DeNA打線は宮崎、牧、ソトと右の強打者が並んだ。佐藤隼は直球が売りの左腕。でも「右左はあまり関係ないので」と意識しない。松井監督も「佐藤の場合は右左関係なくいけると思いますし」と言う。ホールドを重ね、それだけの信頼を得てきた。今朝も指揮官からは「しっかり、気持ちを強く」と励まされた。

昨日とはビジュアルも違った。ゴーグルタイプのメガネではなく、いつものようにコンタクトレンズを付けた。内幕を明かす。

「昨日、何回も(コンタクト)入れたんですけど、全然合わなくて。はめて、合わなくて、取って、また新しいの付けたんですけど、それもだめで。目が痛くなりそうで」

いつも登板直前にコンタクトレンズを付ける。この日はブルペンでも、金言があった。

「ブルペン捕手の田原さんから『ちょっと(上体を)開いてみたら』ってことだったので、あえてブルペンから開いて。試合中はどうなったか分からないですけど」

昨日より速い、154キロが何球が続いた。宮崎には安打されたが、後続3人を抑えた。ホッとし、グラブを外す。ベンチ前に戻ると、柘植に笑顔で声をかけられ、言葉を返した。そのまま、野手全員を待った。【金子真仁】

【関連記事】西武ニュース一覧