日本ハムの逆輸入ルーキー加藤豪将内野手(28)が、「日本生命セ・パ交流戦」の広島戦で、10試合連続となる中前打を放った。新人のデビューから10戦連続安打は、50年伊藤(近鉄)以来、73年ぶり2人目のタイ記録。チームは交流戦初のカード負け越しとなったが、オールドルーキーが記録的な一打で新球場のファンを沸かせた。

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加藤豪が2安打し、デビューからの10試合連続安打をマーク。50年伊藤の記録に並んだ。マルチ安打は今季6度目。3回1死一、二塁、九里から放った中前打は、併殺を避けるために「できるだけ上にあげようと思って打った結果。思い通りの球が来て、思い通りに打てた」とライナー性で運んだ。

打順は今季初の2番。「僕がメインではなくて、後ろの2人の方が怖いっていう感じ。そうすると、自分にいい球が来る。そう考えると、今日は(松本)剛さんとマンチュー(万波)が大変な仕事をするっていう感じで、(自分が)おいしいところを食った」と謙虚に語った。

右脇腹の肉離れから2軍で実戦復帰した5月上旬から、験担ぎで着用を続けてきたピンク色の打撃用手袋をこの日は封印。洗わずに使い続け「試合に集中できない」ほどの臭いを放っていたためで、「臭くて、今日は最初から替えようと思って」。ラッキーアイテムなしでも結果を残し、「手袋のおかげで打っているわけではないので」。実力で続けていることを証明して見せた。

チームは交流戦では初のカード負け越しが決まった。打線は4安打と沈黙。広島の投手陣に完封リレーを許した。それでも加藤豪は「調子悪い選手がけっこういるので、そういう選手のためにも(自分が)打とうと思っている」。快進撃を続けるオールドルーキーが、バットで上昇気流を吹かせる。【石井翔太】

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