巨人が侍アベック必勝弾で、交流戦首位タイに返り咲いた。大城卓三捕手(30)が2点を追う4回、9号逆転3ランで劣勢ムードを切り裂くと、4番岡本和真内野手(26)が続いた。2点リードの7回2死一塁、甲斐野から左翼席に飛び込む確信アーチ。「結果的に追加点になってよかった。待ってる球をしっかり振っていこう」と、本塁打キングを独走する2戦連発の15号2ランで突き放した。

右へ左へ。侍2人が打てば勝利の号砲になる。WBCで世界一を勝ち取った2人によるアベック弾は今季3度目で、いずれも勝利。岡本和は「え、そうなんですか? また頑張って打ちたいと思います」。8回に死球で痛めた右肘を冷やしながら、早々に球場を後にした大城卓に代わって、冷静に4度目の必勝弾を約束。主将で4番を担い、交流戦は打率4割2分5厘、6本塁打、11打点と打撃3冠は頼もしく言い切った。

屈辱の場所で、大きな借りを返した。19年、20年の日本シリーズでは4連敗を喫して日本一を逃した福岡の地。前夜は1得点にとどまった打線が2人に呼応するように爆発し、敵地では13年以来10年ぶりとなる2桁得点で鷹に土をつけた。ブルペンデーと位置付け投手7人を投下する中で、打線がバックアップ。原監督も「嫌な流れを断ち切ったというか勢いを持ってきましたね」と目を細めた。

これで交流戦は首位で6チームが並んだ。岡本和は「去年がふがいないシーズンだったので、今年はなんとか勝ちたい」。鷹打ちの勢いで、大混戦を突き抜ける。【小早川宗一郎】

▽巨人原監督(左腕・中川が7回途中から回またぎで1回2/3 2安打無失点の快投でシャットアウト)「ああいった形で強さが出てくれると、非常にいい意味でリリーフ陣に呼び水としてね、(流れが)入ってくると思いますね」

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