ソフトバンク和田毅投手(42)が「マイナビオールスターゲーム2023」第1戦(バンテリンドーム)で、全パの最年長登板を果たした。

4回から4番手で登板し、1回をパーフェクト投球。全15球をオール直球勝負で挑み、全セ・巨人の岡本和真内野手(27)からは145キロで空振り三振を奪った。7年ぶり出場のベテラン左腕が、全パ勝利に貢献した。

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42歳和田がオールスターの歴史に名を残した。4回。楽天田中将からバトンを受け、全パ4番手でマウンドへ。「もしかしたら最後のオールスターになるかもしれないので、楽しみたいなと。そういう気持ちで投げました」。全パでは06年第1戦吉井(オリックス)の41歳3カ月を抜いて、最年長登板。1回を3者凡退に抑えて自身の記録に花を添えた。

真っ向勝負で球場を沸かせた。「1番の年寄りが真っすぐだけ投げたらどうなるのかなと思ったので、打たれても抑えてもそれはそれで思い出に残るので。いけるところまで、迷惑かからないところまでは真っすぐでいきたいなと思ってました」。思惑通りに全15球をオール直球勝負。ノイジーを右飛、大山を捕邪飛、岡本和からは145キロで空振り三振を奪い、バンテリンドームは拍手喝采だ。「(捕手の)若月君となるべくまっすぐで行きたいと言ってて。それを感じ取ってくれて、真っすぐのサインを出し続けてくれたので本当に感謝してます」。1イニング勝負を楽しんだ。

鷹党を安心させた。前半戦の最終登板だった7月4日の日本ハム戦(ペイペイドーム)では、左前腕の張りを訴えて4回途中で緊急降板。オールスターは“ぶっつけ本番”のマウンドだったが、この日は最速146キロを計測した。「前半の最後の方はけがをしてしまったので。今日は本当にいい状態で投げることができました」。すがすがしく汗をぬぐい、後半戦に向けて万全をアピールした。

監督選抜で選ばれ、16年以来7年ぶり6度目の球宴出場だった。「ありがたいです」と感謝をする和田には、20日の第2戦まで宿題がある。「オールスターに出ている選手は素晴らしい選手ばかり。いろんな球種やどういうイメージで投げているのか気になる。自分は年上で話しかけづらいと思うので、自分の方から話していきたい」。和田の探求心は尽きない。【只松憲】

▼42歳4カ月の和田毅投手が16年1戦以来、7年ぶりに球宴で登板。42歳4カ月は18年2戦上原(巨人)の43歳3カ月に次ぐ年長登板となり、全パでは06年1戦吉井(オリックス)の41歳3カ月を抜いて最年長。岡本和を空振り三振に仕留め、05年2戦工藤(巨人)の42歳2カ月を抜く球宴の最年長奪三振記録をつくった。

 

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