阪神村上頌樹投手(25)が、最優秀防御率のタイトルを確定的にした。今季ラスト登板の敵地中日戦で5回を2失点に抑えて規定投球回に到達。驚異の防御率は球団生え抜きでは村山実以来53年ぶりの1点台となる1・75でフィニッシュだ。昨年までプロ2年間で0勝だった右腕は18年ぶりの優勝に貢献するシンデレラストーリーに花を咲かせ堂々の新人王の候補。投手の安定感を示すWHIPでもレジェンド村山を超え、新たな猛虎伝説を築いた。

村上が球団のレジェンド“村山超え”を果たした。中日戦で規定投球回に到達。防御率1位を確定的としたほか、投手の安定感を示すセイバーメトリクスの指標、WHIPを0・741とし、50年の2リーグ分立後の最高記録を更新した。規定投球回に到達した投手では、1リーグ時代の最高記録、36年秋の景浦将(タイガース)の0・72には及ばなかったものの、2リーグ分立後の最高記録、59年村山実(阪神)の0・7483を上回った。

WHIPは1イニングに何人の走者を出したかを示すもので、数値が低いほどよく、1・00を切れば超一流と言われる。2リーグ後のシーズン記録上位には、村山をはじめ小山や金田、杉浦らが並ぶが、村上がそのレジェンドたちを抑えてトップに立った。【高垣誠】