ロッテ佐々木朗希投手(21)が先発し、3回完全で降板した。体調不良による「特例2023」で抹消され、CS初戦で27日ぶりの復帰登板。ぶっつけ本番での復帰マウンドだったことも考慮され、3回4奪三振で試合をつくり、お役御免となった。

「試合前からファンの皆さんがすごい良い雰囲気をつくってくれて、すごく気持ちが高ぶりました。ファンの皆さんの応援が力になりました」。

いきなり初回先頭の周東に対し、161キロの直球で発進した。2年前の21年11月6日、CS開幕戦の楽天戦(ZOZOマリン)では159キロ止まりだったため、自身CS初の160キロ超えだ。初回は161キロが3球。2回には三森相手に162キロ。3回には甲斐にも162キロ。甲斐を中飛に抑え、ベンチに下がると、吉井監督から握手に加え、尻をポン、ポンッ、ポンッと3度たたかれ、感謝された。

佐々木朗はWBCで世界一に貢献後の今季、自己最速を165キロに更新した。5月に右手中指のマメで登板間隔を空けた時期があったにもかかわらず、前半戦だけで7勝をマークした。だが、オールスターから中4日で迎えた7月24日の西武戦で左脇腹を痛め、翌25日に左脇腹肉離れで登録を抹消された。9月10日オリックス戦(ZOZOマリン)で復帰登板を果たすも、復帰3戦目予定だった同24日ソフトバンク戦(ZOZOマリン)を発熱で登板回避。同30日から1軍に再合流し、今月9日には楽天モバイルパークでブルペン入りしたが、レギュラーシーズン中の復帰はならなかった。

同9日の時点ではCS復帰登板について慎重な姿勢を貫いていた吉井理人監督(58)も、先発投手離脱で「チームで一番良い投手なので。CSの初戦を任せる状態にあると思って選びました。クライマックスに出られるのが決まって、初めての練習の時には顔がキュッと締まっていたので、スイッチが入ったち思います」と決断。しっかり役目を果たした。