圧巻のCSデビューだ。阪神桐敷拓馬投手(24)が、3者連続三振の好救援で勢いを封じた。

先発村上の後を受けた3点リードの7回。CS初登板で、ともに安打を放っていた左の坂倉、田中を連続三振。続く右の代打堂林には6球粘られたが、渾身(こんしん)の150キロ直球で空振り三振。グラブをたたき、ガッツポーズで喜びを表した。

「独特の雰囲気があったので緊張しましたけど、やるだけだったので。腕振って思いきりいくっていう気持ちになりました」

先発で稼働していた5月下旬頃。「投げ急ぎな部分がある」とフォームの微修正に取り組んだ。セットポジションから足を上げた際に一度目線を一塁側にそらしてから投球。「間」を作る投球フォームがハマり、以来継続して好結果につなげている。

中継ぎに配置転換された7月からは25試合に登板し、14ホールドを挙げた。好投で信頼を積み重ね、岡田監督からは「スペードのエース」とも評価される。指揮官はこの日のKKKに「今日はもうボールが走ってるしね、おーん。安心して見てたよ」と絶賛だった。

背番号47は初の大舞台にも「普段のシーズンと同じ感じで投げて準備とかできてました」と胸を張った。頼もしい2年目左腕が、CSでも盤石の投手陣を支えている。【波部俊之介】

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