ソフトバンク小久保裕紀新監督(52)が30日、今秋の宮崎キャンプで来春キャンプの1、2軍振り分けを決める方針を明かした。

みやざきフェニックス・リーグ最終DeNA戦(アイビー)は2-7で完敗し、8勝8敗で全日程を終了。物足りなさが残った野手の若鷹にカツを入れ、「キャンプの印象、姿で全部決まる。そのつもりで取り組め」と指令。11月2日から野手組(宮崎)と投手組(筑後)に分かれて行う秋の鍛錬で、若鷹の台頭を求めた。

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物足りない。小久保監督が指揮を執ったフェニックスリーグを総括し、若鷹にカツを入れた。「実戦を通して期待外れのやつ、見てみたいなっていうやつがはっきり分かれた」。その上で、来春キャンプの1、2軍メンバーの振り分けを、今秋のキャンプで行う予定とゲキを飛ばした。「残りのキャンプの印象、姿で全部が決まる。そのつもりで取り組め!」。野手が宮崎、投手は筑後に分かれ、11月2日に初日を迎える秋季キャンプで、来春の職場を決める。小久保流の強烈なメッセージを発信した。

同リーグの期間中に1軍監督就任が決定したが、就任会見とドラフト会議を除き、「2軍監督」として最後まで指揮を執った。「来年は僕が1軍の監督。印象が良ければ、チャンスが増えるじゃないですか。だから最後まで見てやろうと思って」。期待いっぱいの直々の品定め期間だった。だが、この日の最終戦はDeNAに2-7で完敗するなど8勝8敗で全日程を終了。ファーム選手権で日本一に輝いても、特に若鷹野手への満足度は低かった。

「1軍にいる野手たちが、『これはやばいな』っていう雰囲気の選手がまだいないのが課題ですね」

クライマックスシリーズにも出場した井上、生海、野村勇らも宮崎で実戦を積んだ。だが、高齢化が進む主力を脅かすには至っていない。参加資格24歳以下、入団3年目以内など若手中心で結成される11月の侍ジャパンメンバーも12球団で唯一の0選出。今秋のキャンプで底上げできるかどうかは個々にとって重要で、チームの浮沈も左右すると危機感を募らせた。

「実際に目で見て決めるのは僕なんでね。『秋のキャンプで担当コーチも含め、名前が挙がるようにしっかり過ごしなさい』という話もした。(フェニックスリーグでは)どのぐらいのメンバーいるかなって計算してたんですけど、そこそこすごい競争になると」

個々のポテンシャルは十分ある。伸び悩みは、伸びしろとも言い換えられる。だから期待する。4年ぶりV奪回の下地をつくる小久保ホークスの秋の陣。若鷹の台頭に乞うご期待だ。【佐藤究】

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