日本ハム新庄剛志監督(52)が、時短とケガ予防を兼備した独自の球界改革プランをぶち上げた。6日、鎌ケ谷での西武とのオープン戦はグラウンドコンディション不良により中止。練習時間の気温も、3度まで冷え込んだ。寒い場所でのプレーは、野手としてはメジャー採用中のピッチクロックが有効も、指揮官は投手の観点から否定的。代わりに“月替わり7~8回制”というユニークな案を、提案した。

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指揮官が冷え込む鎌ケ谷で、ひらめいた。練習開始時の鎌ケ谷の気温は3度。マウンド付近には水が残り「できんでしょ。見ている方もね。各内野のポジションにストーブ置いておかなあかん(笑い)。ふふふ。危ない、危ない」とファンの観戦環境や、選手のケガを心配した。守る野手の立場ではメジャーで導入されたピッチクロックが有効だが、指揮官はあえて投手の立場に立ち、否定的な見解を口にした。

「俺がもし投手なら肘の不安はある。慌てないといけないから。サイン交換します、秒数見ます、秒数ばかりに頭がいって、早く投げないとというので開きが早くなって、ちょっと痛くなるんじゃないのかなというのはあるので。何秒でしたっけ? せめて20秒くらいにしてくれたら」。

ピッチクロックが導入されない日本で、ケガ予防もできて試合時間も短くするには、どうするべきか。

「7回にすりゃいいのに。7回の延長2回で9回。戦い方も変わりますけど。でも慣れたら慣れるでしょうしね。ファンあってのプロ野球なんで、やっぱり最終の電車とか。でも早くしすぎたら仕事終わってないって難しいところなんで7回、8回? 今月8回とかね。月ごとに(笑い)」。

極上プランに「そうなったらリクエスト1回でよくないっすか?」と付け足した。

かつて自身も極寒のスタジアムでプレーしたことがあった。

「アメリカのコロラドとかもっと寒かったですから。0度くらいの感覚ですよ。とりあえずスラパンは3枚はく。アンダーシャツはかなり分厚つめのヒートテック。その時代はなかったけど。カイロとかも貼っていたけど一番怖いのはここかな(太もも裏)? バチンといくのが怖かった」。

そんな環境で戦ってきたからこそ、選手の体を人一倍気にかける。優しい指揮官が思い描く、選手にも観客にも優しいコンパクトなプロ野球を見られる日が、来るかもしれない。【永野高輔】

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