ケンタッキーフライドチキンを展開する日本KFCホールディングスは19日、1985年にプロ野球・阪神タイガースのリーグ優勝に熱狂したファンらによって大阪・ミナミの道頓堀川に投げ込まれ、24年後に見つかったカーネル・サンダース人形を廃棄したと発表した。老朽化が激しく、大阪市の住吉大社で8日に人形納めを行った。

同社の担当者は日刊スポーツの取材に応じ「今回お別れとなったことは感慨深いです。長年、弊社のブランド価値向上に大きく貢献してくれました。ファンの方にもメディアの方にも愛された存在でしたから」とコメント。「2009年3月に見つかってからも、変わらない笑顔で、弊社のブランド価値向上に大きく貢献してくれて、ありがとうと、伝えたいですね」と感謝を込めた。

昨年は阪神が38年ぶりの日本一を達成。「タイミングが良いといえばそうなんですが、老朽化が激しくて。今回、シーズンが始まる前に供養という形で、納めました」。今後の“後継者”については「昨年のCSの時におかえりカーネルのパネルを作成して、ご好評をいただきましたので。またプロ野球ファンが盛り上がるタイミングで検討できたらと思います」と語った。

カーネル人形は85年当時、道頓堀川近くにあったケンタッキーフライドチキン道頓堀店に飾られていた。阪神の中軸、ランディ・バース選手に似ているとして胴上げの末に投げ落とされ、翌年以降チームは低迷。ファンの間などで「カーネルの呪い」とささやかれ、38年ぶりとなる昨年まで日本一に届かなかった。09年に発見されて以降は「おかえり! カーネル」と名付けられ、イベントなどで展示されてきた。

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