オイシックス新潟はホーム開幕となる23日、楽天と対戦する。「4番三塁」での起用が予想される小西慶治内野手(25)は試合前日、戦いの舞台となるハードオフ新潟でのフリー打撃で快音を連発し、柵越えも披露した。昨季、BCリーグ信濃で12本塁打を放った強打の男が、ホーム開幕戦で“チーム第一号弾”を狙い澄ます。

  ◇  ◇  ◇

小西が、ハードオフ新潟で放物線をイメージしながら打撃ケージで快音を響かせた。午後3時に全体練習を終え、使用が許された午後4時までの制限の中、時間ギリギリまで自主練習でフリー打撃を行った。「打てるならもっと打ちたい」とまだまだ打ち足りない様子。2月のキャンプでも自主練習は欠かさず、この日もひたすらにバットを振り続けた。

開幕から5試合を終え、チームトップの6安打。イースタン・リーグ初勝利を挙げた21日の西武戦でも4番打者として5打数2安打1打点と、1軍クラスの投手相手にも屈せずに、チームの中軸として存在感を発揮し続けている。「橋上監督からも4番で出してもらって、期待に応えなきゃっていうのは重々に感じている」。

開幕前の教育リーグでは、低めの変化球への対応に苦戦した。昨季、BC信濃時代に12本塁打を残したベースに覆いかぶさるような前かがみの打撃フォームでプロ相手に挑んだが、14打数で6三振。「これじゃプロで全く通用しない」と思い切ってフォームを改良することを決め、上体を起こした打撃フォームに修正した。「低めのボールには手が止まるようになった」と新フォームに納得の表情を見せた。

売りは長打力。だが、ここまでは6安打のすべてが単打と、持ち前の長打は息を潜めている。「ホームランにはこだわりある。この広い球場で、早いとこ1本出したい」。期待の右の長距離砲が、新潟で初アーチを狙う。【大島享也】

 

○…激戦区の外野で、ドラフト候補の在籍2年目、篠田大聖(23)がアピールを狙う。初勝利の西武戦(21日)は5番中堅手で先発し、2打数無安打ながら3四球で出塁。「出塁することでチームに貢献する」と役割を果たした。陽岱鋼(37)、高山俊(30)とNPBで実績を残した選手が外野陣に加わった。「簡単に試合に出られる環境ではない」と、ホーム開幕戦を、評価を高める絶好の機会と捉えている。

 

オイシックスの池田拓史球団社長(42)がホーム開幕を前に、今季の抱負を語った。

-球団名が「オイシックス」になった反応は

池田 アルビレックスのグループでは初のネーミングライツの導入です。新しいチャレンジを楽しみにしている、というお声をたくさんいただいています。

-今まで以上にNPBに選手を送り出すことが求められる

池田 NPB経験者の復帰と今秋のドラフト指名を合わせて、5人は送り出したいと思っています。確実に上を目指す選手が集まりやすい場になりました。ファームの試合でのパフォーマンスは直接的な評価につながります。

--ファンへ提供したいことは

池田 ホームゲームの楽しさです。NPBのファーム戦というのは地方では魅力的なコンテンツ。スタジアムでの飲食や、イベントなど、BCリーグ時代よりもいいものにしなければ。そこにチームの勝利が加わると、質も高まると思っています。

 

○…楽天との開幕カード2戦目の24日、新潟市出身の歌手、小林幸子が始球式と国歌独唱を行う。小林は「NPBファーム・リーグに新潟から新球団が参加する、記念すべき素晴らしい日に立ち会えることを、新潟出身者としてとてもうれしく思っています。オイシックス新潟アルビレックスBCの試合を通じて、地元新潟が熱く熱く盛り上がることを心から楽しみにしています」とコメントした。