日本ハム万波中正外野手(23)が25日、1人二役をこなす意気込みを口にした。エスコンフィールドで練習に参加。昨季はチームトップの49試合に4番で出場も、今季の開幕4番はマルティネスに確定。万波は3番に入る可能性が高いが、つなぎ役だけでなく、1発で状況を打破する主砲としての役割も担う決意だ。

今季も気持ちは「4番」のつもりで、かっ飛ばしていく。「自分自身の調子も最低限の水準まで上げられたと感じる。(開幕まで)3、4日空くけど、しっかり過ごして開幕を迎えられたらいいかなと思う」と意気込んだ。

新庄監督は、オープン戦で12球団最多12打点を挙げたマルティネスを開幕4番に指名。3番に入る可能性の高い万波は「本当にグワチョ(マルティネスは)は頼りになる。回せばやっぱりなんとかしてくれるな、っていう期待感、みんな持ってると思いますし」と、まずは“つなぎ”の意識を口にした。

とはいえ、昨季は本塁打王に1差と迫った若き大砲。「40発」と「本塁打王のタイトル奪取」を掲げる男が、それだけで終われるはずが、ない。「なんとかそこに」…つなぐ、と言いかけ、やめた。「いい形で回せるように、とまでは思ってないです。自由に打ちたい。基本は自分が点取ろうと思ってます。やっぱりホームラン打ちたいと思っているんで。どうやってホームランが打てるか考えながら」。4番の前に立ち、1発で仕留めるフィニッシュ役としての恐怖も与え続ける。

もちろん3番としての役割を理解した上での発言。「やっぱりフォアボールはすごく大事なことですし、自分の実力を上げる。そこはもちろんずっと意識して。グワチョがいてくれるおかげで、フォアボールっていうのがチームの得点にも結びつく」。警戒された場合は、しっかり見極め、複数得点奪取へのアシスト役にもなる。

オープン戦打率は2割8分3厘と上々。9打席連続無安打もあり、一時打率1割台まで落ち込んだが、最後のDeNA3連戦で5安打。「最初は苦しかったけど(調子の波は)必ずあることなので。そこで歯止めを利かせて踏ん張れたのは、すごく良かった」。自力で調子を戻す術も覚えた。覚醒の23年から、キング戴冠の24年へ。着火準備は整った。【永野高輔】

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