もう、うずうずしてたまらない。DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が中日との開幕戦を控えた28日、前日練習で調整。幼少期から夢見てきた憧れの舞台でのプレーが目前に迫る。緊張や不安は1ミリもない。あるのはワクワクする高揚感だけ。「性格がこんな感じで空回りしてしまうので、冷静に普段と変わりなく生活していきたい」と目を輝かせながらも、はやる気持ちにふたをした。

自分を信じて攻める。オープン戦は史上2人目となる新人でのオープン戦首位打者を獲得。初球から積極的に振りに行くスタイルでファーストストライクの打率は5割3分3厘だった。すでに1番での開幕スタメンが決まっており、スタイルは変えるつもりはない。「初打席は思い入れのある打席。中途半端な打撃はしたくない。打てると思った球は積極的に自分のスイングをしたい」と後悔ないスイングを貫く。開幕戦での新人の先頭打者アーチとなれば史上初で、先頭打者安打でもチームでは59年の麻生実男以来、球界では16年の阪神高山俊以来となる。

“陽キャラ”全快で走り抜けてきた。グラウンドでは常に声を出して盛り上げる。強気に楽しくはつらつと。「『俺ならできる』『自分ならできる』と永遠に言い聞かせている。自分の人生は1度きりなので、くよくよしてても仕方がない」とポジティブ思考で前を向いてきた。

監督就任後初の開幕戦勝利を狙う三浦監督からも期待を受ける。「思い切ってやってくれればいい。楽しめばいいと思います。いや…ずっと楽しんでるかな(笑い)」と1番を託された。ヤクルトでプレーした父博文さん(52)の背中を追って、ようやくたどり着いたプロ野球の世界。「すごく楽しみ。やっと自分が夢に描いた舞台で野球がやれる。幸せな気持ちです」。全身で大好きな野球を楽しみ尽くす。【小早川宗一郎】

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