中日中田翔内野手(34)の移籍1号は空砲に終わった。1-1の同点で迎えた5回2死走者なしの第3打席。ヤクルト先発サイスニードの1ボールからの2球目スライダーを強振。すくい上げた打球は竜党の待ち受ける左翼スタンドに飛び込んだ。

15年連続開幕戦スタメンを「4番一塁」で刻んだ新主砲の勝ち越し1号ソロに酔いしれたのもつかの間。1点リードでの8回に守備の乱れも絡み一気の5失点。それでも4点を追う9回無死満塁。ヤクルト守護神田口から左中間へ大飛球を放ち犠飛での1点も刻んだ。4打数2安打2打点。「自分のスイングをすることを心がけてる中で、自分のスイングができた。変な緊張感もなく自然に入れた」。巨人との複数年契約を破棄し、得点力不足解消の切り札として中日に移籍した新主砲は初陣で存在感を示した。

3球団目で開幕戦アーチで史上2人目の快挙も達成した。黒星発進の立浪監督も「攻撃的にはいい形で点を取れた。最後も惜しいところまでいった」と打線の変化に手応えを得た。「143試合の内の、たかが1試合。切り替えてまた明日しっかりやっていきたい」。17年目のベテランは、球場を離れる際に、翌日へのスイッチを入れた。【伊東大介】

▽中日柳(8年目で初の開幕投手も6回途中2失点で勝敗つかず)「気持ちを込めて投げました」

▽中日高橋周(初回先制適時打に同点の7回にも勝ち越し適時打)「(2打席とも)追い込まれていたので食らいついていった。(田中)幹也、カリステがよく走ってくれた」

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