“炎のストッパー”への1歩を踏み出した。今季からクローザーに転向した楽天則本昂大投手(33)が、プロ初セーブを挙げた。4-2の9回に5番手で登板。代打加藤豪に対し初球154キロで入ると、2球目のスライダーで二ゴロ、続く松本剛、万波はいずれもカーブで右飛に仕留めた。「(4投手が)9回まで持ってきてくれたんで、それをしっかりと3人で締められたのはよかった」。わずか4球で仕事を終えた。

通算114勝を誇る大エースだったが、パドレスに移籍した松井の穴を埋める形で、今江監督から配置転換を打診された。先発へのこだわりもあったが「僕で務まるか分からないですけど、監督の気持ちに応えたい」と守護神転向を決意。「どんどんどんどん勝ちを締めくくっていきたい」とチームの守り神になるつもりだ。

抑えの理想像がある。威力のある直球を武器に、広島で活躍した同じ背番号14の故津田恒実氏だ。大学時代からグラブには故人の座右の銘「弱気は最大の敵」の刺しゅうを入れている。「結構、昔から本当に好きな言葉なんで入れてるって感じです。引退するまでは変えるつもりはないです」と言い切るほど大切にする言葉だ。

プロ初セーブを報告したい人を問われると、迷わずにルーキー時代の指揮官である故星野仙一氏の名前を挙げた。「12年目ですけど、ルーキーみたいな感覚でやってるんで『今こうやって立場変わったけど頑張ってます』っていうふうには伝えたいなと思います」。チームの勝利のために絶対的守護神として君臨する。【山田愛斗】

【動画】楽天則本昂大がプロ初セーブ 新たなクローザー誕生の予感

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