救援陣の踏ん張りがヤクルトの連敗を止めた。

2点リードの9回、高津監督は清水をコールした。「この前やられたから、今日の抑えを清水にしようと思った。もちろん打順も考えました」。右腕は2死から阪神の代打森下に二塁打されたが、最後は1番近本をカーブで二ゴロに打ち取った。

2日広島戦から雨天中止を挟んでここまで4戦全敗だった。終盤の失点が続き、清水は2敗していた。2日の広島戦は同点に追いついた直後に勝ち越され、4日もリードを守り切れずに逆転された。同監督は「モヤモヤしたまま登板間隔が空くのが僕は好きじゃなかったので。指名するほうも賭けですよ」。清水の前の8回は、5日の阪神戦で押し出し四球を出した大西を起用。チームスローガン「ヤり返せ!」の通り、雪辱の機会をすぐに与えた。

親心は伝わった。大西は「すごくありがたい。なおさら意気に感じてというか、やってやろうって気持ちになりました」と1安打無失点。最後を締めた清水も「打たれたらどうしようと守りに入っていた。今までの自分はそういうことってあんまりなかった。リセットして、抑え込むという気持ちでやらせてもらいました」。弱気と向き合い、乗り越えて、21年以来の通算2セーブ目を手にした。

守護神田口が2軍調整で不在の間、勝ちパターンの模索が続く。高津監督は「やっぱり後ろはしっかり固定して、それでやられたらしょうがないという形が取れるのがベスト。ただ、今できるスワローズのリリーフ陣は今の形がベストなのかなとも思います」。最少失点リレーでつかんだ1週間ぶりの白星。これがあるのとないのでは、9日巨人戦(鹿児島)に乗り込むにあたっての心持ちは大きく違う。【鎌田良美】

▽ヤクルト石山(6回2死一、二塁のピンチから登板。1回1/3を無安打3奪三振無失点)「(回またぎで)よく打たれたりするんですけど、同じ気持ちで毎日やっているので変わったことはなくて。常に同じ気持ちで、勝つってことだけを考えてやっている感じです」

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