連覇を目指すヤマハが決勝で力尽きた。昨年決勝と同一カードとなったNTT東日本に0-4の2安打完封負け。

優勝チームに与えられる日本選手権の切符を逃した。申原直樹監督(44)は「本当に悔しい。守りのミスから後手後手となってしまった。次に生かして力に変えていくしかない」と唇をかんだ。

0-0で迎えた4回。内野手の2失策が絡み、スクイズと内野ゴロで2点を献上。ミスから流れを失い、5回、7回には適時打で追加点を奪われた。6回2/3を5安打4失点(自責点2)のエース佐藤廉(24)は「完投、完封できるぐらい調子はよかった。先制されたダメージを切り替えができず、引きずってしまった」と肩を落とした。攻めては相手の投手陣に、網谷圭将外野手(26)の2安打のみ。打線も沈黙し、反撃の糸口をつかめないまま試合が終了。悔しさの残る準優勝となった。

2年連続の地元優勝は果たせなかったが、若手選手が首脳陣の期待に応えた大会となった。今季新加入の桃谷惟吹外野手、西村進之介外野手、小林■(■は寛の目の右下に「、」)弥内野手(いずれも22)の3人が先発出場で適時打を放つなど活躍。投げては中継ぎで5回2/3を無失点に抑え、最優秀新人賞に輝いた沢山優介投手(20)も躍動。若い力がチームをけん引し、勢いをもたらした。日本選手権の出場権を狙う指揮官は「チーム力は上がっている。次の大会、やるしかない」と、23日開幕のJABA京都大会に向けて気持ちを切り替えた。【山口昌久】