阪神が8月に100周年を迎える甲子園の今季開幕戦を1-0快勝で飾り、勝率を5割に戻した。0-0の5回に近本光司外野手(29)が広島先発床田から均衡を破る先制決勝のタイムリー。初回には先頭野間の長打性の当たりをダイビングで好捕するなど、淡路島出身の後輩で昨季のMVP右腕、村上頌樹投手(25)の初勝利を攻守でアシストした。昨季の日本一軍団がホームで上昇気流をつかみ、波乗りで逆襲に転じる。

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近本は今年の11月9日で30歳を迎える。「今年で30歳ですが…」といったたぐいの質問は、できれば避けたいのだという。「30歳って思わないようにしてるからな。でもみんな(記者)聞いてくるから、言うなよ~と思ってる(笑い)。そう思わされる方が嫌やから」と苦笑い。「というか、今は29歳やし! 今シーズンは29歳でやっていくよ。(まだ29歳なのに)30歳って言われたらつらいわ」。とにかく「29歳」を強調する。

ただ、「動物的には絶対変わっていくものやから」と肉体的な変化があることも認める。「別にそれをマイナスだとは思ってないかな。それ以上のプラスのことで補っていったらいいから」。日々の練習を大切にしつつも「このトレーニングは今よりも3年後に生きてくる」と意識して取り組むメニューもある。20代ラストイヤーは上々のスタート。いや、飽くなき探究心で、いつまでも20代のようなプレーを期待したくなる。【阪神担当=中野椋】

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