男女混合の手打ち野球、ベースボール・ファイブ(B5)の日本代表が10日、都内で会見を行い、13日から韓国・ソウルで行われる第2回アジアカップへの意気込みを語った。

B5日本代表も「侍ジャパン」として活動することになった。元巨人内野手で、現在はジャイアンツ・アカデミーでコーチを務める辻東倫選手(29)も代表入り。「今はベースボール・ファイブにどっぷりとはまっています。侍ジャパンは僕が19歳か20歳の時にU21で選んでもらったので、約10年ぶりに侍ジャパンに戻ってくることができました。自分の魅力を生かして、野球で培ってきたことを発揮できるよう頑張ります」と決意表明した。

B5の魅力について問われると「野球に似ているところはあるんですけど、最初びっくりしたのがホームランだめとか、ファウルだめとか、スライディングだめとか、いろんなルールがある中で、狭い空間で速い打球だったり、華麗なプレーだったりが見られるのがすごく魅力的なスポーツだと思います」と答えた。

野球と異なり、打者は自分でトスを上げたボールを手で打つ。ただ、フェンスオーバーやフェンス直撃の当たりはアウトとなるなど、異なる点も少なくない。やみくもに力だけで打つことはできない。

アジアカップは4月13~16日、ソウルのオリンピックパークにある平和広場で開催。日本(6)は中国(15)、香港(22)、タイ(37)と同じグループBに所属。グループAは韓国(9)、台湾(2)、マレーシア(20)、シンガポール(31)。上位3位までが、10月に香港で開催される第2回ワールドカップの出場権を得る(括弧内の数字は23年12月末時点の世界ランキング)。

日本は前回、22年8月のアジアカップは準優勝。同年11月の第1回ワールドカップにも出場したが、決勝でキューバに敗れ準優勝だった。

◆B5の主なルール

投手が存在せず、打者は自分でトスを上げて手で軟らかいボールを放つ。本塁打、フェンス直撃の打球はアウトとなるため、力自慢のスラッガーだけでは苦戦を強いられる。5イニング制。選手登録は8人まで(控え3人)。フェアゾーンは一辺が18メートルの正方形で塁間は13メートル。ボールは84・80グラム(NPB公式球は141・7グラム~148・8グラム)の天然ゴム100%。野球と同じ内野の4ポジションのほか、二塁ベース付近を守る中間守備(ミッドフィルダー)が存在する。バッターボックスも一辺3メートルの正方形で、助走を付けて打つことができる(バウンドするまでに足が出るとアウト)。ファウル、空振りは1度でアウト。走者はリード禁止。