勢い止まらん! 立浪竜初の5連勝&貯金4だ。

初回に5番細川成也外野手(25)の左前適時打で5試合連続となる先制点を挙げると、プロ初登板初先発のDeNA小園を3回途中でKO。活発な打線はオール単打ながら今季最多15安打で6得点を挙げた。5連勝は21年9月10日巨人戦~14日広島戦以来、939日ぶり。貯金4は20年11月11日の貯金5以来、1246日ぶり。2位DeNAに1・5ゲーム差をつけた。

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中日打線が、桜の季節に合わせたかのように満開で5連勝を呼び寄せた。起爆剤役を務めたのは5番細川だ。4番中田が四球を選んで生まれた1回2死一、二塁。カウント1-1からプロ初登板のDeNA先発小園の127キロスライダーをバットの先で引っ張り三遊間を抜いた。無安打のトンネルを抜ける10打席ぶりとなる安打が先制タイムリー。「何とか抜けてくれて、初回に先制点を取れて良かった」。表情からこわばりも消えた。

6回には、真打ちが登場。主砲中田が2死三塁から、DeNA3番手中川颯から左前タイムリーを放った。「3回以降、追加点が取れていなかったので良かった」と6点目をもぎ取った。

負ければ1日天下で終わった首位を連勝で堅持。コツコツと単発安打を積み上げて2回以降も得点を挙げた。マツダスタジアム、横浜とつづいた敵地5試合で5連勝。立浪監督の表情も自然と緩んだ。

「去年と違った形で得点もできている。去年と比べて人が変わってることもあるかもしれないけど、雰囲気的に誰かが打ってくれると、他の選手も打席立つ時に、気持ちも違う。1人軸が4番にいるのも大きい。いい意味でつなげる田中の役割も大きい」

新加入の打点王3度のベテランスラッガーだけでなく、つなぎの1安打1犠打1四球で存在感を見せた2年目田中を持ち上げた。役者が百花繚乱(りょうらん)。24年バージョンの強竜打線に咲いた花びらに散る気配はない。【伊東大介】

▼通算1000試合出場=高橋周、後藤(ともに中日) 10日のDeNA2回戦(横浜)で達成した。高橋周は先発出場、後藤は途中出場。プロ野球526人目と527人目。高橋周の初出場は12年3月31日広島2回戦(ナゴヤドーム)、後藤の初出場はオリックス時代の11年4月12日のソフトバンク1回戦(京セラドーム大阪)。同一球団の2人が同じ試合で通算1000試合出場を達成したのは、77年阪急の福本と大橋が8月5日近鉄戦でともに到達して以来、47年ぶり2度目となった。

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