巨人2年目の萩尾匡也外野手(23)が東京ドーム初アーチで22年4月以来、2年ぶりの6連勝に導いた。

1点を追う3回1死一塁、2ストライクから広島ハッチの132キロスライダーを芯に乗せた。左中間への逆転2ランは本拠地での初弾。「今日も相変わらず、三振からスタートしてしまって必死でした」とお立ち台からの景色をかみしめた。

バットを一握り短く持った。伏線は初回先頭打者で151キロ直球を見逃し三振。第1打席は11日ヤクルト戦から4試合連続の三振となった。試合前、二岡ヘッド兼打撃チーフコーチに「セカンドゴロを打て」と指令を受けたが、初見の投手に打球を前にも飛ばせず。ベンチに戻ると、00年にリーグ優勝決定サヨナラ弾を放つなど東京ドームで歴代10位の87発の同コーチから「真っすぐが強い。少し短く持ったら」とアドバイスされた。次打席で実践し、即結果を導いた。

東京ドームの申し子たちから教えを受けてきた。同1位219本塁打を誇る阿部監督からは「打席の中での待ち方など野球脳を勉強させてもらってます」と吸収。同2位176発の高橋由伸氏は慶大の先輩で、昨秋に「とにかく走れる体を作っておくことが一番」と助言され、オフはポール間を10本以上走り込んだ。キャンプは同5位146本の松井秀喜氏からタイミングを取る際のバットの位置を学んだ。同7位113発の清原和博氏の長男正吾は慶大の2年後輩で、卒業時にアンダーシャツを贈った。

佐々木、門脇、泉口含め入団2年目以内が4人が並んだスタメンでひときわ輝いた。「もっと活躍し、連勝を伸ばしていけるように」。昨季16打数1安打とはね返された1軍の壁を突破した2年目のヒーローが、首位中日とゲーム差なしに肉薄したチームの勢いを加速させる。【上田悠太】

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