DeNAへの復帰が決定的な筒香嘉智外野手(32=ジャイアンツFA)が、近日中に契約合意することが14日、分かった。

交渉は最終段階に入っているとみられ、細部の条件が整い次第、正式決定となる見込み。19年オフにポスティングシステムを利用してレイズに移籍。21年シーズン途中からドジャース、パイレーツなどメジャー、マイナー、独立リーグを含む7球団を渡り歩いた。今季はジャイアンツとマイナー契約を結び、招待選手としてメジャーキャンプに参加したが、3月21日に退団となっていた。「ハマの大砲」が、5年ぶりに古巣のユニホームに袖を通す。

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筒香の夢を後押ししたあの日から、思いは不変だった。一時も目を離すことなく挑戦を見守ってきたDeNAが筒香を迎え入れる。日本復帰を決断後にNPB複数球団から大型契約を提示された模様だが、筒香サイドとDeNAが水面下で進めてきた交渉は大詰めに入った。細部の条件を慎重に詰め、近日中に合意するとみられる。

チームにとって、これ以上ない救世主となる。開幕から「2番一塁」だったオースティンが、右太もも裏の肉離れで戦線離脱。佐野、牧、宮崎のクリーンアップは強力だが、この日のヤクルト戦では今季2度目の無得点で敗戦するなど、オースティンの代役は現状では不在。NPB通算205本塁打をマークした筒香の存在は最大の補強ポイントと合致する。

この日の試合後、取材に応じた萩原チーム統括本部長は筒香獲得への熱意を込めた。慎重に言葉を選びながら「彼がもし戻ってきた時に大きなピースになるというふうに信じて、ここまで待っていたというのもあったので、それぐらい大事に思っている選手です」と熱く語った。

交渉状況については「代理人を通じて、連絡を取っています」と話し、感触については「わからないです」と話すにとどめた。同時に「できる範囲の中で、最大の条件を出しているつもりです。条件を出したからあとはもう待ってるとか、そういうつもりではないですし、何度か交渉をしています」と複数回交渉を重ねていることを明言した。

チーム全体に再会を心待ちにする雰囲気が漂った。三浦監督はDeNA復帰が決定的との報道を受け「新聞、読みましたよ。写真も見ましたけど、(自身と筒香の)懐かしい写真が載ってましたね」と笑顔。「相合い傘もやってたね」と終始和やかな表情で話した。あの日から空き番だった背番号「25」が横浜で再び光り輝く。

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