広陵(広島)時代に通算62発を放った大商大・真鍋慧内野手(1年)が、大学公式戦1号を含む4安打4打点と大暴れした。春季リーグの龍谷大2回戦に「2番DH」で出場。1点を追う5回先頭での初球、内角直球を強振。「打った瞬間にいったと思った」と右翼席中段に突き刺さる同点ソロ。4試合目で早くもメモリアル弾が飛び出した。

富山陽一監督(59)のゲキに発奮した。初回に中前打で出塁し、1死一、三塁から渡部の三ゴロで中途半端なスタートを切り、5-4-2の併殺を招いた。3回は空振り三振。平凡なミスを犯した選手は懲罰交代を施す方針の指揮官から「メンバーから外すぞ。上級生に『なんで(スタメンが)こいつや』って思われんように打たないと」とハッパをかけられ、「切り替えて臨んだ」と直後の打席で“1発回答”してみせた。

1点リードの6回1死満塁では右翼線へ走者一掃の3点適時二塁打を放つなど、逆転での開幕4連勝に大きく貢献。指揮官は「打席に立ったら何となく面白いでしょ。関西6大学にそういうバッターが今までおったかな。あんな子が人気出て、1人でも多く試合に来てくれたら」とさらなる活躍に期待を込めた。世代屈指の長距離砲が、新天地で鮮烈な第1歩を踏み出した。【古財稜明】

 

○…プロ注目スラッガー大商大・渡部聖弥外野手(4年=広陵)が、今春初のマルチ安打を記録した。「4番中堅」で出場。3打席凡退で迎えた6回2死二塁から左前打を放ち、7回2死一、二塁からは右前打をマーク。打率は試合前の1割から2割に上昇させ、復調気配みせた。富山監督は「今からでしょうね。まあ、元々できる子なんで」とさらなる奮起を求めた。