日本ハム福島蓮投手(20)がデビュー戦でポテンシャルの高さを示した。「初めての1軍マウンドは、いつもより緊張しました」と1回は2死走者なしからソフトバンクの中軸につかまって3安打2失点。ほろ苦いスタートとなったが、魅力は存分に発揮した。

190センチの長身から投げ下ろす、角度のある直球が5回に降板するまで力強かった。緊張感もほどよく抜けた2回以降は、ストレートをまともに捉えさせなかった。落差の大きいフォークやスライダー、カーブなども織り交ぜた伏見の熟練のリードにも応えて5回4安打2失点。わずか72球で投げ終えて5奪三振。きっちりと試合をつくった。

同点のまま降板となり、球団史上初となる育成ドラフト出身の初登板初勝利はならなかったが、デビュー戦としては上々の内容だった。「初回の2点がもったいなかったですが、2回以降は(伏見)寅威さんのリード通りに投げられたと思います。変化球でストライクが取れたこと、初回以外は真っすぐを捉えられた感じはなかったので、そこは自信になりました。練習してきた成果は出せたと思います」。3月に支配下登録された高卒3年目の新星が、今後への期待を大きく膨らませる投球を見せた。【木下大輔】