オリックスが開幕2戦目以来の勝率5割復帰を決めた。楽天に快勝の2連勝で3カード連続の勝ち越し。攻撃陣が今季最多16安打で7点を奪った。先制、中押し、ダメ押しと理想的な展開。中嶋監督は「ちょっとつながってきたのかな。誰でもつながればうれしいですけどね」と喜んだ。

主軸を欠いていた。この日は主に3番を打っていた中川が左足痛で離脱。開幕から不振の森も2試合連続スタメン落ちとなった。そんな中で光ったのがプロ10年目の33歳、西野真弘内野手だった。

3回に先制となる決勝打をしぶとく足で稼いだ。2死一、三塁から三塁への適時内野安打。きわどいセーフの判定に相手からリクエストも覆らず、今季初打点。5回も左前適時打で2年ぶりの複数打点をマーク。7回は右前打で今季初の猛打賞となった。

「ここ数年はレギュラーじゃなかったし、使ってもらってる時に必死でやってるだけ」。規定打席には届かないが、開幕から打率3割以上をキープ。低調だった打線を地味に支えてきた。「相手に嫌らしい打者になりたい」との思いが根底にある。例えば球数を投げさせるため、フリー打撃でファウルを打つ練習もするなど役割に徹している。

8回は代打で2試合ぶり出場の森が左前打。9回には途中出場の安達も今季2安打目を放った。「僕も経験ありますけど、途中から行く人が打てばベンチが盛り上がるし、雰囲気も良くなる」と西野。チーム全体が上向きの状態で、19日から首位ソフトバンクと3連戦に臨む。【大池和幸】