ソフトバンクからドラフト2位指名を受けた九共大・稲川竜汰投手(21)が「新人王」を目標に掲げた。最速152キロを右腕は憧れの存在の日本ハムのエース、伊藤大海投手(28)との投げ合いを熱望。「将来的にはホークスのエースになって、球界を代表する選手になりたい」と1年目からの飛躍を誓った。今ドラフトでは1位の米スタンフォード大・佐々木麟太郎内野手(20=花巻東)をはじめ、オール即戦力で野手2人と投手3人の計5人を指名。育成ドラフトでも12球団最多の8選手を指名した。

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ソフトバンクのドラフト2位で稲川の名前がコールされると、大学内の会見場に待機していた野球部員から歓声が上がった。照れながら控室から姿を見せた最速152キロ右腕は、念願だったプロ入りをかなえ、笑顔をはじけさせた。

「自分の名前が出たときはビックリしました」。憧れ続けた夢舞台。気持ちは高鳴った。「将来的にはホークスのエースになって、球界を代表するような選手になりたい。1年目からバンバン投げられるように、開幕1軍入りできるように頑張りたい」。日焼けした顔をキリッと結んで言い切った。

待ちに待った吉報だった。プロ入りは高校時代(折尾愛真)からの目標だった。高2秋に左足首を骨折。その影響もあってか、プロ志望届を出しても声はかからなかった。九共大では1、2年時に計15勝を挙げるなど順調に成長し、プロへのステップを駆け上がった。だが3年春に右膝半月板を損傷。メスを入れ、つらいリハビリ生活を送った。「チームメートの励ましもあったし、絶対にやってやると思った」。厳しいトレーニングにも耐え、この秋完全復活。福岡6大学リーグで6試合に登板して3勝0敗、防御率0・93の数字を残し、MVPと防御率1位に輝いた。

プロ1年目の目標は「新人王」。色紙にしっかりと3文字をしたためた。同じ本格派右腕として憧れる、日本ハム伊藤との投げ合いを夢見て、さらなる高みを目指す。もちろん、プロでも先発志望。パ・リーグでトップクラスのソフトバンク投手陣内の競争の厳しさは承知している。「ホークスの投手陣は層が厚い。ライバルしかいない。負けないように、悔いのないように」。九共大OBには新垣渚、馬原孝浩らホークスで一時代を築いた選手は多い。「先輩たちに負けない活躍をしたい」。期待の本格派右腕が、リーグ3連覇に力を尽くす。【佐竹英治】

◆稲川竜汰(いながわ・りゅうた)2004年(平16)2月25日生まれ、山口県出身。折尾愛真から九共大に進学。1年時に出場した大学選手権で東北福祉大を4安打完封した。福岡6大学リーグの通算成績は登板36試合で15勝5敗、防御率2・53。無傷3勝をマークした今秋はチームの6季ぶり優勝に貢献し、最優秀選手賞を受賞した。184センチ、88キロ。右投げ右打ち。