巨人宮崎キャンプ第2クール初日の6日、ドラフト1位大田泰示内野手(18=東海大相模)が調整ギアを自ら1段上げた。フリー打撃中「カーブを投げてください」と申し出。直球とのミックスで、38スイング中4本の柵越えを放った。本塁打はすべて直球で、カーブにバットを折る場面もあった。「目でボールを追ってしまった。しっかり軸で打てるように」と見つけた課題をクリアにし、実戦モードに入る。

 プロの変化球を初体験した。河本打撃投手のカーブはスピンが利き、外角低めに制球されていた。大田は練習後、「ボールの回転とかが(高校時代と)全然違う。来週にはシート打撃、紅白戦がある」と先を見据えてのカーブ打ちを強調した。

 7日から、投手陣がフリー打撃に登板する。WBC組の内海、山口に加え、野間口、西村健、東野、栂野らが続々登場。実戦形式の登板に向け、調整段階がグッと上がる。大田が練習するB班も、フリー打撃が7日のメニューに組まれている。

 1軍経験の豊富な若手投手たちは、そのまま1週間後の紅白戦登板が有力。ルーキーの力量を測るのにこの上ない練習が始まる。原監督は今クール中、もう1度大田に特訓を施す予定だ。「軸とカベ。基本を教えたけど、『こう打て』とはひと言も言っていない」と大田の考える力を評した。頭もフル回転させ、激しい競争の輪に飛び込む。【宮下敬至】

 [2009年2月7日9時13分

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