中日井端弘和内野手(34)が26日、ドラフト3位中田亮二内野手(22=亜大)をスパルタ指導することを宣言した。岐阜県内のゴルフ場で行われた「中日選手会送別ゴルフコンペ」に出場し、プロ入り前から体重115キロの食いしん坊キャラが注目される亜大の後輩について言及。「他の選手には優しいですけど、厳しくします」と、プロの厳しさをたたき込むことを予告した。

 衝撃のいじめ宣言か、はたまた愛のムチなのか。チームリーダーの1人である井端は、来季新加入する直属の後輩をスパルタ指導することを予告した。ターゲットは、年齢がほぼひとまわり下の亜大の後輩である中田亮二。「他の(新入団)選手には優しいですけど、後輩なので厳しくします」と、ニヤリ笑った。

 中田亮二は、ドラフト史上最重量となる115キロの体重と愛らしい笑顔で、指名直後から注目を集めている。ニックネーム「ブーちゃん」。鳥の空揚げなら100個は軽いという大食漢で、それを聞きつけた名古屋の人気みそかつ店「矢場とん」が「1軍に上がるまで1000円で食べ放題」を申し出るなど、異例のキャラクターが注目されている。巧打と意外な俊足が武器だが、はっきり言って人気が先行している。

 井端の鬼教官就任宣言は、そんな後輩に対する愛情ゆえだ。「かわいがられるキャラで印象に残りやすくて得だと思うけど、プロはそれだけじゃだめ。よけいにボクは厳しくしたい。打ったり、守ったりが大切ですから」。目立つことはプロの世界でアドバンテージとなるが、競争社会の厳しさやメリハリを誰かが教える必要もある。だから自分が厳しく目を光らせ、早く実力を人気に追いつかせようというわけだ。

 井端もプロの先輩からのアドバイスのありがたみは、身に染みてきた。若手時代から、今季現役引退した立浪和義氏に公私を問わず接することで1歩1歩成長してきた経緯がある。厳しいアドバイスをもらったことや、親身に相談に乗ってもらったことは忘れられない。だから、出身大学が同じ中田亮二に、手を差し伸べないわけにはいかない。コワくて優しい先輩のありがたみは「破格」のルーキーにも必ず伝わる!?

 【村野

 森】

 [2009年11月27日10時44分

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