日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が、天真らんまんな雄星スタイルを絶賛した。16日、都内で行われた日本ハム本社のイベントに出席。明るい個性で話題を振りまいている西武ドラフト1位の菊池雄星投手(18=花巻東)に「連日(話題は)菊池君で…。あの子はよく耐えていると思います」と持ち上げた。

 同じ高卒入団の注目投手。私服騒動に、自主トレの合間を縫っての石川遼との対面、そして本業の野球でブルペン入り…。周囲の重圧に押しつぶされずにノビノビと個性をアピールする菊池を、素直に認めた。

 同一リーグで近い将来、ライバルになるかもしれない存在。クールで通っている自身と対比して、タイプの異なるスター候補生と分析した。「人間的に違う。(騒がれるのは)僕は好きじゃない。(内向的で)こもっているタイプ」。明るく屈託のないコメントなどから垣間見えるのが、菊池のスタンス。自分とは違う分野の野球ファンを開拓する可能性を見いだしているかのように、まずはプレー以外のスターになる“素質”を認めた。

 菊池の私服コーディネートにダメ出しなど、何かと話題に絡んでくる親友の西武涌井にはチクリ。笑いながら「あいつはメディアに出たいだけでしょ。菊池君を利用して」と毒ガスを噴射、菊池派についた。

 昨季終盤には左臀部(でんぶ)痛に、右手人さし指骨折などの故障を患ったが順調に回復。宮崎での合同自主トレではすでに約60メートルの遠投も行い、今季へ準備を進めている。【高山通史】

 [2010年1月17日8時15分

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