ヤクルトの新外国人右腕コンビが14日、初めてフリー打撃に登板し、ノーコン病を露呈した。トニー・バーネット(26=ダイヤモンドバックス傘下3A)は52球中26ボール、エウロ・デラクルス(25=パドレス)は28球中13ボールと制球難。先発ローテの一角として期待される助っ人に、暗雲が垂れ込めた。

 多彩な変化球を持つバーネットは、直球さえもコースを大きく外れた。途中、目の前の防球ネットの位置を微調整しても、最後まで制球は定まらなかった。160キロ超右腕として期待されるデラクルスは、チェンジアップを投じると捕手も取れない暴投。捕手の背後に立つ審判の足に2度もボールを当てる始末だ。荒木投手コーチも「(バーネットは)悪いね。ネットがあってイライラしてた。デラクルス?

 もっと悪い」と厳しい評価だった。

 それでも、本人たちに焦りの色はなかった。「思った通りの結果。投げる感覚を養う段階だよ」とバーネットが言えば、この日は最速147キロを計測したデラクルスも「まだ40~60%の調子。状態を取り戻していきたい」と話した。ともにもう1度フリー打撃に登板し、今週末からの対外試合に備える。実戦マウンドでは本領を発揮するのか?【由本裕貴】

 [2010年2月15日8時35分

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