<ロッテ9-3西武>◇12日◇千葉マリン

 昨年オリックスから戦力外通告を受け、入団テストを経てロッテ入りした川越英隆投手(36)が先発ローテーション6番目に滑り込んだ。6回から2番手として登板し、4回を1安打無失点と好投。キレのある直球を低めに集め、スライダー、シュート、カーブ、フォークと多彩な変化球でテンポよく打たせて取った。西村監督は「先発6人目でいいでしょう」と断言。成瀬、渡辺俊、小野、唐川、大嶺に次ぐローテーション入りが決まった。

 川越は「ジジイなので先発の方が調整しやすい」と笑顔で受け入れた。オリックスでエースを務めた男も、最近2年間は中継ぎに甘んじていた。先発の重圧も、中継ぎの苦労も味わった者として新天地で結果を出すつもりだ。投手陣では最年長の36歳。「でも、外様なのでチームに認められるように頑張ります」と、過去の実績を捨ててゼロから信頼を得る覚悟だ。

 千葉マリン特有の海風にも順応した。風速6メートルの中風の中、全球種の曲がり方を試した。「風を味方につけるかどうかで全然違う球場。僕は好きです」。ロッテに頼もしい風の使い手が誕生した。【鳥谷越直子】

 [2010年3月13日8時38分

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