オリックス岡田彰布監督(52)が、開幕戦の相手、楽天マーティ・ブラウン監督(47)の采配にツッコミを入れた。18日、パ・リーグ6球団の開幕登録メンバーが公示され、京セラドーム大阪での練習後にチェック。楽天が開幕投手岩隈以外の先発を登録していないことを確認し「岩隈がケガしたらどうするんやろ…」と、心配した。相手まで気遣う余裕の構えで、シーズンに向かう。

 そら、おかしいやろ…?球場内でミーティングを終えて出てきた指揮官が首をひねった。楽天の登録選手に名を連ねる先発は、開幕投手の岩隈だけ。「一体なんでや?

 岩隈がケガしたらどうするんやろな」。苦笑いでチクリとやった。

 クエスチョンマークが消えなかった。楽天は岩隈が試合前に故障した場合、この日に公示された投手の中から先発を立てなければならない。緊急先発できそうなのは長谷部だが、先発調整はしていない。「それも分かっているから言っているんやないか」と岡田監督。岩隈と「心中」覚悟の敵将の考えをはかりかねる様子だった。

 オリックスは開幕投手の金子以外にも木佐貫、山本、岸田と先発4枚を登録した。金子に全幅の信頼を置くが「安心?

 安心している監督なんて誰もいないよ。信頼はしているけど安心まではできん」と慎重。アクシデントがあれば、すぐに別の投手を代役に立てる態勢を整えている。

 阪神監督時代の岡田監督は、06年から3年間の広島ブラウン監督との対戦で、37勝30敗3分けと勝ち越した。楽天監督就任時には「広島のときはやりやすかった印象やな」と話している。楽天との4シーズンの対戦も通算14勝6敗と好相性だ。昨季、大石監督率いるオリックスが、野村楽天に4勝19敗1分と負け越しことについては「4勝やろ?

 考えられへん」と話した。開幕前にそれぞれの色が出た新監督対決。2日後の本番へ、静かに火花が散った。【柏原誠】

 [2010年3月19日11時44分

 紙面から]ソーシャルブックマーク