ソフトバンクホークスが本拠地福岡ヤフードームで大流行中の「ツイッター」と連動した応援メッセージを試合中に流す計画を検討していることが24日、明らかになった。孫正義オーナー(52)が球団に実現に向けて“指令”を出したもので、早ければ今季中にも開始される。同オーナーは有名人ユーザーとして知られ、今季開幕戦では「つぶやき」を発信した実績がある。球場ビジョンでリアルタイムに見られる簡易投稿が可能になれば、プレー中の選手へ、オーナーが直接ゲキを飛ばす?

 なんてシーンもあるやもしれない。

 「小久保、ここで1発頼む!」「杉内、絶対に抑えてくれ!」といったホークスファンの声援や願いが、リアルタイムで電光掲示板に映し出されて選手を勇気づける-。インターネット上でリアルタイムにつぶやきを投稿する人気サイト「ツイッター」と連動して、福岡ヤフードームで応援メッセージを流す計画が浮上した。球団関係者が「世界でも例がないのでは」という試みは、早ければ今季中にも実現する見通しだ。

 孫オーナーが発案した。きっかけもまた同オーナーがユーザー登録するツイッター内だったという。ホークスファンから「電光掲示板にツイッターのメッセージを流しては?」と提案され「検討しましょう」と約束。本拠地では現在、2軍の試合が開催される際にウグイス嬢によって選手への応援メッセージが紹介される程度で、球団関係者は「これから(本格的に)検討していくことになる」と説明した。

 計画が実現すれば、チームの総帥からの「生ゲキ」も見られそうだ。日本ハムとの開幕3連戦では孫オーナーがツイッター上で「頑張れホークスーっ!!」などと歓声を送った。多忙で昨季も生観戦はかなわなかったが、リアルタイムで熱い「つぶやき」を電光掲示板に映せば、それを目の当たりにするだろう選手たちにとっても発奮材料となるに違いない。

 すでにホークスは球界一の「ツイッター球団」でもある。昨年12月に松田がプロ野球選手で初めてスタートしたのを皮切りに、現在は摂津、大隣、森本のほか、マスコットのハリーホークや球団広報も利用中。試合前後の心境や裏話などを写真も織り交ぜて発信しており、ファンの人気を集めている。ブログに比べて短文で携帯電話でも即座に更新ができるため、選手たちをより身近に感じられるのが好評の要因だ。

 ハード面も実現を後押しする。本拠地では2月に左右両翼に新たな電光掲示板2基が完成。センターにある従来の電光掲示板と併せた合計面積は野球場内では世界最大となり、応援メッセージを表示するスペースに困ることはなさそうだ。ファンからの熱い声援と「つぶやき」を追い風にして、若鷹軍団が7年ぶりのV奪回を目指す。

 [2010年3月25日11時59分

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