<日本ハム3-6ロッテ>◇15日◇札幌ドーム

 ロッテの選手会長サブロー外野手(33)が、波にのってきた。6試合連続2ケタ安打となる14安打を記録した打線の中で、最多の3安打。「今年のロッテは違うところを見せたかった。15年やってるけど、こんなにベンチの雰囲気がいいのは初めて」。4連勝で3年ぶりに貯金が10に達し、選手会長もやや興奮気味だった。

 好調な打線の中で、もがき苦しんでいた。規定打席に到達した7人中、打率は最下位と低迷していた。本拠地の千葉マリンでは野手の誰よりも早くグラウンドに現れ、早出特打を続けた。その理由を問われ「打てんから」と、多くは語らなかったが、「練習はうそをつかないじゃないですけど、続ければいいことあるかな」。この日本ハムとの3連戦で5安打を放ち、2割3分台だった打率は2割6分2厘まで上昇。「それは気にしない」という、通算1000本安打にもあと1本と迫った。

 05年には“つなぎの4番”として打率3割台を残して日本一に貢献した。その05年の7月以来となる、札幌ドームでの日本ハム戦同一カード3連勝。「鬼門」で快勝し、西村監督は「3、4、5回で6点。打線がつながりを見せてくれた」と振り返った。16日から千葉マリンに戻ってオリックスとの3連戦。調子を上げてきた33歳の努力家は「これからも(早出特打を)やりつづけます」と力強く言い切った。出遅れていたサブローが存在感を発揮し始め、この快進撃はなかなか止まりそうもない。

 [2010年4月16日9時48分

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