<日本ハム3-2西武>◇30日◇札幌ドーム

 野球人生初のサヨナラ打を放った日本ハム糸井嘉男外野手(28)は、何がなんだか分からなくなっていた。手袋をつけたまま、右足にはレガーズをつけたまま、お立ち台へと向かった。「初めてで、どうしたらいいのか分からなかった。チームメートの祝福?

 何も覚えていません。快打の要因?

 え…、ファンの方のアレ(声援)のおかげです」と、スタンドの爆笑を誘った。

 16残塁の拙攻の中、孤軍奮闘の活躍だった。1点を追う5回にも、涌井からバックスクリーン右への同点弾。今季初先発のベテラン木田を援護した貴重な1発は、2時間後に迎える歓喜のフィナーレへの序章だった。

 チームは今季2度目の連勝。梨田監督も「これでノッていきたいね。何とかうちも元気になればいい」と明るかった。1日の先発はダルビッシュ。5月反攻へ、可能性が広がる熱い夜だった。【本間翼】

 [2010年5月1日9時21分

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